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相続税対策の3つのポイント

土地の時価は商業地、住宅地とも昭和63年以前の水準に戻ってきています。しかし、相続税の評価額である路線価格はその年の公示価格の80%で評価されますので、相続税の負担を考えると、まだまだ過重なものといわざるをえません。
やはり事前に何らかの対策が必要です。そこで、相続対策を実行する為のポイントを考えてみましょう。
相続対策には、相続税の節税、納税資金の確保、それぞれにスムーズな遺産分割、この三つが大きなポイントになります。
相続税対策だけをとって節税したけれど、スムーズに分割できないとか、納税資金を確保したけれど、節税対策をしていないでは、やはり問題があります。節税、資金確保、スムーズな分割とこの三つが三位一体となった相続対策をとることが最善といえます。このため、相続対策は十分に時間をかけて税理士や弁護士などの専門家と良く打合せて、実行してゆくことが大切でしょう。そこで、ここでは、相続対策のこの三つのポイントを念頭にいれたあと、一つのプランを例示しておきましょう。

1.相続税の節税対策
相続税の節税対策を始めるには、まず現在の財産、責務をすべて明らかにする必要があります。
貯金額はいくらか、有価証券はどのくらいか、そして土地・建物の不動産は何処に何坪あるか、できれば一覧表を作成します。
これをもとにして、財産を評価して、現在の相続税を把握します。
生前贈与をフル活用
  1. 現金、預金、有価証券の贈与・・・贈与税の年間の基礎控除60万円を振る活用して、長男、次男、長女それぞれ一人にではなく、その家族を含めて贈与していきます。長男その嫁、孫1、孫2、これで年間240万円が非課税で贈与できます。年間100万円ずつ400万円贈与しても16万円の贈与税で済みます。
  2. 土地、建物の贈与・・・A土地は長男、B土地は次男、C土地は長女と決めたら、例えば長男一家四人に毎年、その土地の持分を贈与していきます。年間1坪ずつ4坪でも将来を考えると大きいでしょう。建物はアパートなどの収益物件が有利と言えます。
  3. 配偶者へは住まいを贈与・・・婚姻機関20年以上の配偶者間では、住まい(土地・建物)を2060万円まで、評価分まで持分を移転するか、建物の一部も加えておくと良いでしょう。(相続の年・相続前の3年以内の贈与の加算も配偶者控除後の価格で済みます。)
底地や遊休地を有効利用
  1. 底地(賃宅地)の対策・・・借地人に貸している土地(底地)は、賃料と比較して固定資産税額も高く、相続でもお手上げです。そこで、これにはいくつかの対策が考えられます。
    1. 借地の一部と底地を交換して、お互いに所有権をかえます。いわゆる固定資産の交換特例を使って、土地を一部取り戻す方法です。(交換差金の授受がなければ、上と所得税もかかりません。)そこで、ここにアパートなどを建築して有効活用をはかりながら、相続税対策を立てるわけです。また、自用地にしておくと売りやすいので、将来の納税原資になります。
    2. 借地権を買い戻して、アパートなどを建設します。借入による相続税の軽減が期待できます。
    3. 底地を借地人に買い取ってもらい、将来の納税資金を確保する。
    4. 借地人と共同で賃貸マンションやアパートを経営する。(等価交換も可)

  2. 遊休地の対策・・・今どき土地をあそばせている人は少ないでしょう。それでも、あまり収入の上がらない駐車場などで当座をしのいでいる人も結構いるものです。駐車場は確かにデマもかからず、また、売却するときに大変便利です。しかし、固定資産税が高く、また、相続時の評価も高いので、その面からも有利とはいえません。アパートや定期借地権付住宅を計画してみるのも一つの方法でしょう。
資産の転換を考える
資産の転換とは、金融資産を不動産に買えたり、土地を建物に変えることをいいます。
  1. 金融資産で土地・建物を購入する・・・金融資産は時価評価ですが、土地の評価は約70%から80%ぐらいの評価という相続税法の評価を利用した節税方法です。また、建物は建築価格や購入価格ではなく、固定資産税評価額となります。建築価格などの60%前後で評価されるので、大幅な評価減となります。
  2. 土地を建物に転換する・・・これはいわゆる等価交換によるものや、土地を売却して建物部分が大きいマンションに転換するなどが考えられます。土地の評価は上昇しますが、建物の評価は上がらないといところが、ポイントです。
借入金を上手に利用する
資産の転換とは、金融資産を不動産に買えたり、土地を建物に変えることをいいます。
「相続税の課税対象は、資産から責務を控除した正味財産である」と言う点をもう一度思い出してみてください。借金には相続税の節税効果がありますが、むやみに借りても意味がありません。借金して預金したとか借金して株を購入したのでは資産と責務のバランスが変りません。借金して建物を取得するとか土地を購入する、しかも、返済計画も健全と言う形がベストでしょう。



2.納税資金の確保
相続税の納税資金をあらかじめ確保しておくことは、節税と同様に重要なことです。これはその人の財産状況のよってさまざまでしょうから、ポイントをあげておきましょう。
  1. 団信生保付ローン・・・アパート建築などの借り入れで、団体信用生命保険に加入していると、相続の際にローン残高と相殺されます。そこで、相続税は延納申請して、アパートの収入から相続税を払うことも考えられます。アパートを担保に納税ローンを借りる方法もあります。
  2. 生保の非課税枠の利用・・・生命保険金の非課税役を利用して、納税原資に充てます。生命保険金は相続人の1人当たり500万円まで非課税ですから、この特典を利用します。この他不動産中心の人は、売りやすい物件を用意しておく方法もあります。


3.スムーズな分割
相続税の納税資金をあらかじめ確保しておくことは、節税と同様に重要なことです。これはその人の財産状況のよってさまざまでしょうから、ポイントをあげておきましょう。
  1. 賃貸アパートは分割しやすくしておく・・・賃貸アパートにはいくつかのタイプがありますが、分割しやすくするには、タウンハウスタイプかメゾネットタイプが良いでしょう。タウンハウスやメゾネットは、連棟式になっているため、建物分割も出来ますし、それに伴って敷地も分割しやすい利点があります。
  2. 賃貸マンション、賃貸ビルなら区分所有で・・・賃貸マンションなどは、相続後、区分所有分割できますので、やはり分割しやすいと言えます。もちろん、最近のアパートも左右や上下などの区分所有のできるものがあります。また土地については、私道を設けるなどして、当初から分筆しておくことも必要です。この他「遺産分割」の項で述べたように、共有、代償分割、換価分割も、その財産の状況によっては仕方のないことでしょう。


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